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調節器

 私たちが若い時には、松果体はたいへん活発に働いて、思春期の訪れや生殖機能の発達が早すぎないようにするという重大な役割を担っているが、光によって活性化された松果体の情報は主に、身体機能全般の調和や外界との同調に用いられる。松果体は、光に関するメッセージを利用してこの務めを果たす。このメッセージを視床下部の生物時計から受け取って、きわめて強力なホルモンであるメラトニン「訳註・眼が受け取った光の量に反比例して松果体から分泌されるタンパク質系のホルモン」の分泌時期を決めるのである。メラトニンの分泌は規則的な日々のリズムに従っている。暗さに応じて分泌され、真夜中に最大に達し、逆に日中はメラトニンレベルが最も少ない。最大分泌期間(午前2時〜3時)では、10倍にふえる。ひとたび分泌されると、生物時計に直接影響を与えるだけではなく、血液中に直接分泌されることによっていっそう効果が広まる。こうして松果体は、は、腺としてホルモンを直接血液中に分泌するとともに、脳と直接つながって器官としても働く。暗さに応じて分泌されるメラトニンは体内のいたるところに存在し、体のあらゆる機能に影響を与える。人体のメラトニンレベルは1500〜2000ルクス(1ルクスはおよそ1本のロウソクの明るさ)以下の光に感応して変化することはないと一般に考えられていた。しかしながら、オーストラリアの研究者イアイン・マッキンタイアの最近の報告によれば、わずか200〜600ルクスの光にすくなくとも1時間あたれば、メラトニンのレベルは変化するという。そなると、体内のわずか一つの細胞でさえも眼に届く光の影響を免れないことになるだろう。外が明るいか暗いかの判断を下し、いつ働いていつ休めばよいかを体に教える松果体の力によって、私たちの生物学的なリズムは円滑になる。私たちはまさしく光の体なのである。今日までに体の約100の機能が日単位のリズムを持っていることが確かめられている。こうしたリズムは約24時間ごとに1サイクルが終わるように遺伝的にプログラミングされている。しかし、正確にスケジュールをこなしたり、体の他のリズムと一緒になって機能できるようにするためには、昼夜のサイクルに従って規則正しく太陽にあたる必要がある。太陽の影響がなければ、体のリズム機能は指揮者のいないオーケストラみたいなものだ。

 1979年、フリッツ・ホルヴィヒ博士は、光が人体に与える影響について最もわかりやすく、深い洞察に富んだ論文を発表した。国際的な権威である博士は、有名な研究者にして作家であり、ドイツ・ミュンスター大学の元眼科教授だが、光が人体を刺激したり調節したりする効果は、眼を通じて起こることをはじめて例証した。(光を知覚する力がないと生理学的にも情緒的にもすっかり安定性がくずれると結論している。)

 今日、松果体は、人間の機能のあらゆる面で大きな役割を担っていることが認められており、「調節者の中の調節者」として働いている。生殖機能、成長、体温、血圧、筋肉運動、睡眠、腫瘍の成長、気分、免疫系等に与える影響が実証されている他に、松果体は長寿の因子でもあるようだ。スイスの研究者ベァルター・ピエアパウリとジェルジュ・マエストロニの最近の研究から、ショウカタイホルモンであるメラトニンを加えた水を夜ネズミに飲ませると動きが格段によくなること、老化の徴候(衰弱、病気、外見)の現れ方が著しく遅くなったり、あるいわなくなったりし、寿命が20パーセント延びることなどが明らかになった。(メラトニンがストレスを減らしたり、ストレスに関連した病気を抑制する役割を果たしていると主張した。

  要約してみよう。眼に入る光は視覚のためであると同時に、視床下部にある生物時計に直接届く。視床下部は神経系、内分泌系を統制し、その二つの系が結びついて人間の生物学的な機能全般の調節に影響を与える。さらに、視床下部は光に関する情報をモニターして松果体に送ることにより、体内の調節機能を与える。つまり、視床下部は操り人形師の役を務め、声も姿も現さないが、体のバランスを保つ機能のほとんど支配しているのである。体のシステムはすべて、視床下部を中心にして一定のよどみない状態でお互いに関連し合っている。視床下部は心と体をつなぎ合わせる。そして両者が万全であるように調節したり、意識に働きかけて私たちがいつも万全の態勢を整えていられるようにしてくれる。こうして体の調和を絶妙に維持していくことは、体の生活機能を周囲の状態と同調させること(「人が宇宙と一体となる」という人もいる)によってなしとげられる。

 

 

 

 

 

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